天満別院では、二月十一日(日)の十四時より同朋の会が開催されました。
座談会という形は昨年六月を最後に八ヶ月ぶりでした。
今回の座談会ではいつもよりかは少数だったこともあり、皆で円になり、「みんなで話そう Q & A 」というテーマの元に「宗教も倫理道徳も同じようなものでは?」と考えておられる男性の疑問をお題にして様々な意見、思いが皆で交わされました。
何でも自由に話せる座談会の場では、途中お題と違う話に逸れたりしましたが、お題に縛られないことが和やかに話しやすい同朋の会の雰囲気を作っているのではと思いました。
この問いの答えの一例として、
ある宗教学者は道徳と宗教の違いについて「道徳も宗教も人間生活のあり方を言うものであるが、道徳の場合は二者択一のできる場合を言う。したがって善悪の区別をして選択できる場合である。」と言っておられます。
真実の宗教は、ほんとうの人間の姿を照らし知らしめ、かえって「慚愧の心」いわば「恥じらいの心」を持つ人間を教えてくださるものであり、道徳は人間の努力を頼むものである以上、必ずその内にみかえりを期待する「功利心」が潜むと共に、「自分は善いことをしている」という自惚れの心が入り込んでいます。
ですから、真実の教えは、そのようなあり方を常に「雑毒の善」と知らしめてくださり、そこにこそ人間であることを見失わしめない宗教のさらに深い確かな世界が開かれ、倫理を完全に守ることのできない自身に深い恥じらいを持つ時にこそ、はからずも人と人との触れ合いが深まるのではないでしょうか。
と教えていただきました。
次回、三月十一日(日)の同朋の会も引き続き、座談会を予定しております。
次回も大阪教区第七組 敎應寺住職 建部 智宏師と同じく第七組 長教寺住職 稲垣 洋信師にお越しいただきます。
皆様、是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。