去る5月16日(木)午後6時から大阪教区教化委員会主催による第4回聖典講座が別院1階講堂にて開講されました。
出むく教化の一貫として天満別院で全4回ある聖典講座のテーマは通じて『釈尊を説いた経』ー大乗仏教入門ーでした。今回が最後の聖典講座となり、「菩薩が仏を生み出す(=大乗仏教)」を課題として大谷大学教授 織田 顕祐先生にお話いただきました。
先生からは原始大乗経典は『般若経』(紀元1世紀頃)を受けて初期大乗経典となり、初期大乗経典の主なものには『無量寿経』、『般若経』、『法華経』、『維摩経』、『華厳経』があるということ。
それぞれに説かれているのは、
・『無量寿経』では上巻には法蔵菩薩の誓願とその成就、下巻には衆生が安楽国に生まれるための行、特に念仏
・『般若経』では菩薩の課題が六波羅蜜、特に般若波羅蜜であること
・『法華経』では「四諦」「十二縁起」「六波羅蜜」は、すべて一仏乗のための方便、衆生が仏に目を向けるための方便であること、仏の入涅槃は衆生が仏に目を向けるための方便であること
・『維摩経』では無生法忍の菩薩「維摩詰」の行動として物語的に説かれていること
・『華厳経』では釈迦牟尼仏成道直下を会処、菩薩行(普賢行)の成就
が説かれていることをお話しいただきました。
皆さまに於かれましては、全4回、4ヶ月にわたり多くの方々にお越しいただき、ありがとうございました。次年度の聖典講座は会場を移してされることだと思います。天満別院では今後も様々な行事を行っていますので、是非お越しいただければと思います。