「Q&A」百回忌ってしなければならないの?

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答え

 百回忌はほとんどの場合、生前にお会いしたことのない方のご法事になります。見過ごされることも多いですし、お勤めしているご家庭の方が少ないと思います。ただ、お会いしたことがないからとはいえ、あなたと無関係の方ではありません。百回忌の年にあたっている方が自分のひいおじいさんなのか、ひいおばあさんなのか、さらに先代の方なのか分かりませんが、その方が人生を全うしたからこそ私がこの世に誕生することができました。
ご法事は「しなければならないこと」ではないと思います。この問いの裏には、「できれば百回忌はしたくない」という気持ちがあるのでしょう。そしておそらく「どちらでもいいですよ」という答えを期待しています。一周忌でも七回忌でも五十回忌でも、家族が亡くなったことを縁として、今の自分のあり方を問い訪ねる場が法事だと思います。亡き人のために法事を勤める、ということから、自分や家族のために法事の場を整えると考えてみてはいかがでしょう。もしかしたら法事の場でしか会えない方や、そこでしか話せない話もあるのではないでしょうか。
自分が今生きていることのために間違いなく関わっているご先祖の百回忌です。もし過去帳をめくっていて百回忌にあたっていると気づいたのであれば、お手次のお寺さんへご相談ください。

(第15組  本傳寺  間野  淳雄)