答え
この疑問について、最初に「お念仏・南無阿弥陀仏」から考えてみましょう。お念仏を考えるにあたり、信国 淳先生のお言葉を参考にさせて頂きたいと思います。先生の「汝、無量寿に帰れ 無量寿に帰って 無量寿を生きよ」というお言葉があります。「あなたは、本来の自分に帰って下さい 本来の自分に帰って 本来の自分を生きて下さい」という意味です。この言葉からお念仏は、阿弥陀仏にお願い事をするのではなく、人が阿弥陀仏の呼びかけに耳を傾け、自分の思いや都合によって迷うことから、本来の自分に立ち返らさせて頂くことだと考えることが出来ます。次にお念仏で救われるということについては、自分の 思いや都合を満たすことが救いでは無く、逆にそう言ったものによって、迷っていた自分に気付かされて、「いま、ここにいる、この私」本来の自分に帰らせて頂くことです。私達は、他者によって迷わされるのでは無く、自分の思いや都合によって迷います。生きている限り、その事から免れることは出来ません。そのような私達がお念仏のご縁を頂けた時、常に本来の自分に帰ることが出来るということを、この疑問についての返答とさせて頂きます。特に現代は、情報社会であり、飛び交う様々な情報に人の心は、迷いやすい時 代です。そのような今、お念仏の教えは大変重要だと思います。ま ずは、分かっても、分からなくて も一緒にお念仏申しましょう。
(第14組 專隆寺 澤田 友)