答え
各ご家庭のお内仏(お仏壇)の中心には阿弥陀如来が仏像として、もしくは絵像として中心に奉られています。その前に置かれている上卓(うわじょく)には、お仏飯と華瓶(けびょう)、金香炉(きんこうろ)が置かれ、そのさらに前にある前卓(まえじょく)には、花瓶(かひん)・土香炉(どごうろ)・鶴亀か蝋燭立ての三具足(みつぐそく)が置かれていると思います。
その中の華瓶ですが、「華」と書きますので、お花を入れるものと思われるかもしれませんが、実際はお水を入れるものです。華瓶はインドの水瓶を模した形をしています。梻(しきみ)には水を浄化する作用が有るということで、水が長持ちする為に入れています。
最近のお内仏にはこの華瓶が無いものが多くなっているように思います。現代風に家具調にされて色々と簡略化されているのかもしれません。華瓶だけに限らず、毎日お供えするはずのお仏飯や、配置する卓自体も無かったりします。見た目の煌びやかさであった り、自分のお好みで揃えたりする方もいらっしゃいますが、お道具 一つ一つには、大事な役割が有りますので、大事にしていただけたらと思います。
(第14組 妙隆寺 辻岡 慶順)